「会社を辞めたい」と思う理由は人それぞれです。
様々なモノが積み重なって思うことであり、同じように見えて、人によって全然違います。
なかなか、言葉にあらわすことが難しいこともあるでしょう。
ふと、どうでもよくなったということもあるでしょう。
ただ、会社を辞める上で、それらの理由ではダメだということはご存知だと思います。
「社会人としての最低限のマナー」
こういう言葉は嫌いかもしれませんが、次のステップに向かうためにも、可能な限りで円満な退職を目指すことは、やはり大事なことです。
しかしそうは言っても、どんな退職理由とすれば良いのか、わからなかったり、考えるのも嫌だと思われる方もいらっしゃるかと思います。
そのお気持ちは十分わかります。
そこで今回の記事では、円満退職のための退職理由サンプル5選を紹介します。
本記事を読んで、なるべく後腐れなく今の会社を退職し、あなたの次のステージへ進んでください。
会社を辞めるには理由が必要
会社を辞めるには理由が必要です。
当然ですが、辞めたくなったから辞めたいとか、取ってつけたような理由ではいけません。
人によっては、理由がはっきりしていることもあるでしょう。
一方で理由をうまく言葉にできないこともあるはずです。
嘘の理由で辞めるのはおすすめしない
会社を辞める際、退職理由は必ず問われます。
退職理由を問われずに退職できる会社なんて聞いたことがありません。
ですので、しっかり理由を考えておく必要がありますが、その際、嘘の理由を作って辞めるのはおすすめしません。
会社側も何も見抜いていないわけではなく、この社員はそのうち辞めそうだなと感じとっていることも往々にしてあります。
そんなときに嘘の理由を述べても、結構簡単に見抜かれてしまいますし、何より、退職するまでの間、嘘を突き通すことになる自分自身が辛くなります。
「退職したい」と申し出てきた時点で、会社に対して何らかの不平や不満を持たれていたということは、担当者も十分に理解しています。
嘘の理由を作るのではなく、本当のことを伝えましょう。
ただ、言わなくていいことは言わないように意識しておくことも重要です。
会社を辞めようと思った理由すべてを、わざわざ打ち明ける必要はありません。
むしろ、言わない方がいいことの方が多いです。
最後にすべてを吐き出してしまいたいと思うところもあるかもしれませんが、そこはこらえて、可能な限り円満に退職が進むように心がけてください。
円満退職のための最強退職理由サンプル5選
退職理由にもよりますが、可能な限り、円満退職を目指すということを諦めてはいけません。
そして円満に退職するために欠かせないのが退職理由です。
いろいろな思いがあると思いますが、なかなか言葉にするのは難しいことです。
それを、ひとりで考えていても、どんな風に書けばいいのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。
そこでここでは、円満退職のための最強退職理由サンプル5選を紹介します。
- 仕事内容が合わない場合
- 病気などで仕事の継続が困難な場合
- キャリアアップで転職をしたい場合
- 結婚などライフイベントでの退職の場合
- パワハラやセクハラで退職をしたい場合
それぞれの事情に対して、どんな退職理由とするのが良いのか、ひとつずつ考えていきましょう。
仕事内容が合わない場合
「仕事内容が合わない」というのは会社を辞めたいと思った理由としてとても多いと言えます。
仕事内容が合わないまま無理して業務を行っていると精神的に与える影響は大きいです。
その状態を長年続け、精神疾患を患ってしまうケースも増えており、気づかないうちに精神的負担が蓄積されていないか、労働者は自身を守る意味でも注意しないといけないところです。
一方で、仕事内容が合わない場合、退職理由をそのまま伝えるのはおすすめしません。
自分が希望する仕事をさせてもらえなかった。
そうした不満を正直に話してから辞めたいという気持ちはよくわかります。
ただ、本音をぶちまけてスッキリするのはそのときだけで、後から後悔する可能性はとても高いです。
会社があったから仕事ができて、最初は教えてもらいながら、給料がもらえていたというのは事実ですので、不平不満を理由にするのはなるべく避けてください。
それらを踏まえて、仕事内容が合わない場合の退職理由サンプルは以下になります。
- これまで培ってきた経験を生かして、新しい環境で自分の力を試してみたい
- 別の業種に興味があり、若いうちにイチから挑戦してみたい
- 資格取得を本格的に取り組んで〇〇を目指したい
ポイントはとにかく前向きな理由とし、真っ直ぐハッキリ伝えることです。
病気などで仕事の継続が困難な場合
病気や体調不良、うつ病などにより仕事の継続が困難な場合は、ありのままを伝えてください。
病気などで仕事の継続が困難な場合における退職理由の一例は以下となります。
- 2ヶ月前から続いている体調不良の治療に専念するため
- 一身上の都合により退職したい
病気やケガなど身体的に目に見える場合は、ありのままを伝えるのが好ましいです。
ただ、病気やケガと違って、精神的なトラブルは伝えにくく理解されにくいです。
「精神的に限界」といった理由を述べても、「それは皆同じだ」などと返答されて退職を認めてもらいにくくなります。
そのため、円滑に進みめられるように「一身上の都合」や「体調不良」を理由にすることもひとつの手段です。
キャリアアップで転職をしたい場合
スキルアップ・キャリアアップへの不安が原因で転職を考えるケースも非常に多いです。
スキルアップ・キャリアアップで転職したい場合における退職理由の一例は以下となります。
- 専門性を高めて、新しいことにも挑戦したい
- 学生の頃からの夢だった〇〇を実現したい
- これまで培ってきたスキルや経験を活かすことができる場で能力を高めていきたい
スキルアップ・キャリアアップが転職の理由の場合も、前向きな理由が最適です。
大手企業への転職、年収UP、地位、立場の向上などが理由であれば、伝える相手によるところはあるものの、そのまま伝えても問題ないでしょう。
特に、「給与が低すぎて、家族で生活できない」といった、生きていく上で困難な状況が続いているようであれば、それはしっかりとした理由となります。
結婚などライフイベントでの退職の場合
結婚などライフイベントでの退職の場合も、飾らず、そのままの理由で問題ありません。
- 結婚が決まり、パートナーの転勤に伴って転居することにした
- 家業を継ぐことを決意した
- 親の介護に専念しないといけない状況になった
- 育児に専念したい
自身の生活を優先することや仕事を続けるのが困難な状況になることは誰しもあり得ることです。
誠意をもって会社に理由を伝えれば、大抵の場合、受け入れてもらえます。
それでも引き止められた場合は、家族で決めたことであることを強調すれば相手方としても引き止めづらくなります。
パワハラやセクハラで退職をしたい場合
パワハラやセクハラで退職をしたいケースは難しいです。
程度にもよりますが、「一身上の都合により退職」とするのが無難です。
これらのケースは主観だけでなく、客観的に見て、コミュニケーションの範囲だったのか、業務上必要な範囲内で行なわれる指導や指示だったのかどうかが問われます。
精神的に支障をきたすようなパワハラやセクハラを受けていた場合は、弁護士が行っている退職代行サービスを活用するのがおすすめです。
退職を伝える際はタイミングも重要
円満退職に向けて注意すべきは退職理由や伝え方以外にも、退職を伝えるタイミングもとても重要です。
次に、退職を伝えるのに適したタイミングについて考えていきます。
退職を伝えるタイミングのポイントは以下の2つです。
- 上司が忙しい時や繁忙期はできるだけ控える
- 同僚には前もって相談・連絡しておくことがおすすめ
上司が忙しい時や繁忙期はできるだけ控える
どの職場にも繁忙期というものはあります。
繁忙期に退職することは、上司並びに同僚に迷惑をかけることになるのは言うまでもありません。
できれば繫忙期は避けて、なるべく余裕をもって退職の意思を伝えておくことも大事です。
同僚には前もって相談・連絡しておくことがおすすめ
ひとりが退職する場合、その人が抱えていた仕事のフォローを誰かがしなければなりません。
円満退職のためには、自身の業務を責任持って後任者に引き継ぎを行うことは欠かせません。
ただ、後任者も自身の業務があり、それなりの時間がかかるものですので、同僚には前もって相談・連絡しておくことをおすすめします。
引き継ぎのポイントを文書やマニュアルにして事前にまとめておくと良いでしょう。
退職を伝えづらいなら退職代行の利用もあり
退職代行サービスとは、退職の意向を、自分で会社に伝えるのではなく、第三者の業者に頼んで代わりに伝えてもらうというものです。
退職代行サービスについてテレビをはじめとした各種メディアで取り上げられるようになり、その知名度が向上するとともに、使用する人も増えています。
もし自分で退職の意思を伝えづらいと思うのであれば、そうした退職代行サービスを利用することもできます。
退職を伝えづらいと感じているのは、深く悩んでいることがあるからだと思います。
あまり深く考えすぎると、日に日に負担が蓄積し、取り返しのつかないようなダメージを負ってしまうことも本当によくありますので、まずは退職代行というサービスがあり、どんなものかを知っておいてください。
退職理由をしっかりと伝えて退職するのがおすすめ
最近は、退職理由を適当に見繕って済ませてしまうという方が増えています。
働き方が多様化した今、対面ではなくオンラインで業務を行う機会も増えました。
そして、その裏では人材会社が転職を斡旋するなどし、社員の入れ替わりがどの企業においても本当に激しくなっています。
転職回数が1度や2度ではなくなっており、今や転職は当たり前の時代です。
そんな背景において、退職理由を伝えることがおざなりになってしまうのは、ある意味自然な流れなのかもしれません。
しかし、どんなに会社に不平不満を抱いていようとも、仕事のやり方を教えてくれた人などお世話になった人はいるはずです。
そういう方々にも失礼のないよう、退職理由についてはしっかり考え、言語化し、伝えられるようにしておくことはとても大事なことです。
せっかくのあなたの門出です。
様々な葛藤の中、あなたの退職を快く思わない人はいるかもしれません。
しかしすべての人がそうではなく、大抵の人が「快く送り出してあげたい」と思うはずです。
人は追い込まれているとき、目の前のことに精一杯で、周りがよく見えていないこともあります。
冷静になったあとで後悔しないように、退職理由をしっかりと伝えて退職するのがおすすめです。
ただし、もしそんなことを考えるような状況ではない、あるいは考えたくないと思うようであれば、それはあなた自身が相当追い込まれている可能性があります。
そんなときは、退職代行サービスを活用することを考えてみてください。
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