正社員で退職代行を使用する際の不安を解消!後悔や失敗をなくす使い方!

退職代行とは、退職の意向を、労働者が自身で会社に伝えるのではなく、第三者の業者に頼んで代わりに伝えてもらうサービスのことです。

テレビやネット記事の特集で取り上げられる機会が増えており、今、話題となっているサービスですので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

すべての限りではありませんが、退職代行サービスに頼んだら、翌日から出勤しなくてもよく、退職に必要な諸々の手続きを業者が済ませてくれます。

退職を考えている方にとっては、これ以上便利なサービスはないと言えるでしょう。

一方で、「辞めます」の一声ぐらい自分で言うのが常識だと唱え、退職代行は甘えだとか、クズだとか、そんなことを言う人もいます。

厳しい言い方ですが、その考え方も間違いではありません。

ただ、辞めたくても辞められない、そんな厳しい状況に置かれている方もおり、正しいわけでもありません。

特に正社員となると「責任感」というプレッシャーを強く持つことになり、退職代行サービスを使用することに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、正社員が退職代行を使う場合のメリットとデメリットについて考えていきます。

後悔やトラブルを起こさないようにぜひ本記事を参考にしてください。

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目次

正社員で退職代行を使うとどこまでサポートしてくれる?

正社員の場合、契約社員や派遣社員と違って退職するには敷居が高いように思えるかもしれません。

後任を見つけて、引継ぎが終わるまでは会社を辞められないと考えている方も多いです。

しかし、法律上では、退職の意思を示してから二週間経過することで基本的にいつでも退職することができます。

退職の自由は労働者の権利として定められており、もし会社から引き止めにあったとしても会社には強制力はありません。

ただし一方で法律がそうだからと言って、そう簡単にはいかず困っている人がたくさんいます。

だからこそ生まれたのが退職代行サービスです。

では、正社員で退職代行を使うとどこまでサポートしてくれるのでしょうか。

退職代行を使用するなら弁護士監修サービスか労働組合のものがおすすめ

実はひとくちに「退職代行」と言っても、以下の3つの種類に分けられ、それぞれ頼めるサポートの範囲は変わってきます。

  • 弁護士
  • 労働組合
  • 一般業者

もともと退職代行というサービスは弁護士が行っていた業務になります。ただ需要の増加とともに、弁護士資格を持たない一般的な業者も参入していきています。

どこに頼んでも同じというわけではなく、値段もそうですが、サポート内容が変わります。

スクロールできます
種類 サポート範囲料金相場
弁護士職の意思伝達、残業代・慰謝料請求、法的処置などトラブルにも対応5万円~
労働組合退職の意思伝達、退職日調整・有給休暇の取得交渉など3万円程度
一般業者退職の意思伝達のみ2万円~

考え方としては、弁護士に依頼すれば、すべてのサポートをしてくれると捉えるとわかりやすいです。

特に、会社側から損害賠償請求などをされたとき、まともに対応できるのは弁護士のみです。

法律を盾に依頼者を守ることができるのが弁護士であり、残業代、慰謝料、退職金などの請求は基本的には弁護士にしかできない業務です。

ですので、これまでサービス残業を課せられていたり、上司からパワハラを受けていたなど、何らかの不利益を被っていたのであれば、弁護士に依頼するのが依頼者にとっても最も良い選択と言えます。

ただその分、依頼料は高くなります。

労働組合も退職代行サービスを行っています。

損害賠償請求の対応などは非弁行為にあたるため、労働組合でもできません。

ただ、会社との交渉はできるため、退職日を調整したり、退職までに有給休暇を取得することも可能です。

一般業者ができることは退職の意思伝達のみです。

一部ではありますが、業者によっては、余計なトラブルを招くことにもなりかねないため、弁護士から労働組合に依頼するのがおすすめです。

正社員で退職代行を使用するメリット

正社員は非正規社員と比べて、給与面や福利厚生の面では優遇されることが多いです。

その一方で、大きな責任を背負う立場でもあり、辞めたくても辞められない状況に置かれている方も多いのではないでしょうか。

ただ、退職代行を考えるぐらい追い込まれているのであれば、後ろめたさを抱きすぎるのもよくありません。

ここでは、正社員で退職代行を使用するメリットについて考えていきます。

メリットはたくさんありますが、その中から代表的と言えるメリットは以下の3つです。

  • 退職代行を使用するとすぐに退職可能
  • 職場で言いづらくても変わりに対応してくれる
  • 有給休暇を使用した上で退職できる

退職代行を使用するとすぐに退職可能

民法627条には、「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」とあります。

雇用先によっては自社の就業規則に「退職は辞める3ヶ月前に申告すること」といった記述がある場合もありますが、基本的には就業規則より法律が優先されます。

つまり、退職の意思を伝えてから、原則として二週間は出勤義務がありますが、その期間を過ぎたら、たとえ会社から引き止められたとしても会社には強制力はないということです。

そのため、二週間で必ず退職は成立するわけですが、二週間という期間も負担に感じることもあるかもしれません。

では、即日の退職はできるのでしょうか。

それも会社との交渉次第で可能です。

退職代行はそうした交渉もやってくれます。

職場で言いづらくても変わりに対応してくれる

社会人であれば、会社を辞めるということぐらい自分で言うのが当たり前という風潮があります。

その理屈も間違いではありません。

しかし、自分自身で言い出せない事情もあるわけです。

上司からのパワハラであったり、辞表を受け取ってくれなかったりと、どうしようもない事情があるときもあります。

そこまで重い事情ではなくても、職場によっては、言いづらい部分も多々あるでしょう。

退職代行により、自分自身で切り出さなくてもよく、すべて代行してくれるというのが大きなメリットです。

有給休暇を使用した上で退職できる

退職の意思を伝えてから、原則として二週間は出勤義務がありますが、有給休暇が残っている場合は、残りの二週間で有給を消化することもできます。

有給についても労働基準法第39条により、労働者の権利としてして定められています。

そのため、会社はその権利の行使を拒否することはできません。

有給は退職した後では消失してしまう権利ですので、残っているのであれば、辞める前に遠慮なく使用するのが良いです。

ただ、それも急に辞めると言って、残りは有給を使うとなると、会社側から厳しい言葉をかけらることも珍しくはありません。

真面目な方ほど、そうした権利を使わず、自身が不利になる辞め方となってしまうことも多いです。

退職代行はそうした労働者の権利を行使させてくれるというメリットもあります。

正社員で退職代行を使用するデメリット

ここからは正社員が退職代行を使用するデメリットについて考えていきます。

デメリットもやはりまったくないというわけではありません。

代表的なデメリットとして以下の2つが挙げられます。

  • 長年勤めていると後悔する可能性がある
  • 安いだけのサービスを使用すると失敗する可能性がある

長年勤めていると後悔する可能性がある

退職代行を使用するということは、かなり追い詰められているケースが多いです。

退職した直後はやっと解放されるという安堵感が強くなりますが、時間が経つにつれ「後悔」の感情が生じてくることも珍しくありません。

長年勤めていた会社であればなおさらです。

わざわざ言うまでもありませんが、話し合う余地が残されているのであれば、会社と直接話し合って円満に退職することがイチバンです。

安いだけのサービスを使用すると失敗する可能性がある

退職代行を行う業者は増えてきており、価格差もピンからキリまで広がっています。

退職後は金銭面での負担が増えるため、できるだけ安く済ませたいと考えるのは自然です。

ただ、安いだけのサービスを使用すると、じつはその業者に知識やノウハウがなかったり、雑な対応をされたりすることもあります。

業者から「話はついたので明日から出勤しなくて良い」と言われたので、そのとおりにしたら実はまだ話がまとまえっておらず、無断欠勤扱いとされていたなど、後々にトラブルが発生するケースもあります。

ですので、業者選びは慎重に行ってください。

退職代行を正社員で使用したら後悔するの?口コミも紹介

退職代行を正社員で使用したらどのような後悔があるのでしょうか。

実際に正社員のときに退職代行を使用した体験者の口コミを紹介します。

  • 退職代行でトラブルを回避できたケース
  • 退職代行を使用して失敗したケース
  • 退職代行を使用してクズと言われてしまったケース

退職代行でトラブルを回避できたケース

実績があって信頼のおける退職代行サービスを使用することで、余計なトラブルを回避できることは大きなメリットです。

技術職などではよくあることですが、退職時に誓約書を書かされ、よく確認せずにサインしてしまったばかりに転職活動に大きな支障となってしまうケースがあります。

具体的には、退職後の競業避止義務を定めた契約書にサインしてしまった場合です。

退職した労働者は、退職後においても「職業選択の自由」が保障されているわけですが、競業避止義務を負ってしまうと、競合他社に就職したり、競合他社となりうる会社を企業することができなくなってしまう場合があります。

これはあくまで一例ですが、気づかないうちに労働者に不利になる契約書にサインさせられてしまう可能性もあります。

弁護士や労働組合の人であればそうした事情に詳しいので、トラブル回避につながるケースは多いです。

退職代行を使用して失敗したケース

退職代行を使用したからといって必ずしも思い通りにいくわけではありません。

【43歳 男性 正社員】の口コミ

なるべく早く退職したかったため、退職代行サービスを使用しました。

その月のうちに退職できると考えてましたが、実際は退職するまでに3ヶ月かかりました。

他にも退職までに時間を要したという口コミは見受けられました。

前述したとおり、一般の業者か退職代行としてできることは、会社に退職意思を伝えることのみです。

必ずそうとは言えませんが、弁護士に依頼すれば防げた問題だったと思われます。

退職代行を使用してクズと言われてしまったケース

会社はひとりの社員を育てるために、大なり小なりコストを負担しています。

自ら退職したいという意思と理由の説明もせず、まったくの赤の他人をとおして伝えてくるわけですから、育てた側からしたらたまったものではありません。

何一つ筋を通してない、モラルに欠ける、そうした言葉に続いて「クズ」だとののしってくるケースもあります。

一方で、そこまで追い込んでしまったのかと振り返ってくれる方もいます。

退職代行は最善の方法とは言えないところは確かにあります。

使わないで済むなら、それに越したことはないのは誰もがわかっていることです。

それでも使わざるおえない状況であれば、周囲を気にしすぎて、自身を追い込んでしまうことのないように注意してください。

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退職代行サービスを正社員で使用した際の料金相場

前述のとおり、退職代行と言ってもその種類は大きく分けて3つあり、それぞれで料金相場も変わってきます。

スクロールできます
種類 サポート範囲料金相場
弁護士職の意思伝達、残業代・慰謝料請求、法的処置などトラブルにも対応5万円~
労働組合退職の意思伝達、退職日調整・有給休暇の取得交渉など3万円程度
一般業者退職の意思伝達のみ2万円~

<table><tr><th>種類</th><th>サポート範囲</th><th>料金相場</th></tr>

<tr><td>弁護士</td><td>退職の意思伝達、残業代・慰謝料請求、法的処置などトラブルにも対応</td><td>5万円~</td></tr>

<tr><td>労働組合</td><td>退職の意思伝達、退職日調整・有給休暇の取得交渉など</td><td>3万円程度</td></tr>

<tr><td>一般業者</td><td>退職の意思伝達のみ</td><td>2万円~</td></tr></table>

だいたい、退職代行サービスを正社員で使用した際の料金相場は、2万円~5万円となります。

正社員で退職代行を使用する際の不安を解消!後悔や失敗をなくす使い方のまとめ

正社員で退職代行を使用する際、一部ではありますが、業者によっては雑な対応をとられてしまう可能性があるため、業者選びは慎重に行う必要があります。

費用は高くなりますが、弁護士もしくは労働組合が行っている退職代行サービスを使用するのが安心と言えるでしょう。

退職代行にお願いするのは勇気のいることです。

ただ、いつまでも苦しい思いをしていては、損ばかりしてしまいます。

「甘え」「非常識」といったネガティブなイメージを抱きがちですが、それだけでなく「そこまで追い詰められていたんだ」とも捉えてください。

必要以上に後ろめたさを感じて、いつまでも躊躇してしまうのではなく、こうしたサービスを活用して一歩前進することは決して悪いことではありません。

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この記事を書いた人

本業はベンチャー企業のウェブディレクター兼ウェブマーケター。
工場作業員→ウェブ業界に30歳手前で転職した独身会社員。
趣味はカメラと読書。
マーケティングとデータ分析が大好物。

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